もしも、無限の波に乗ることができたら。
ウェイクサーフィンを簡単に説明すると、ウェイクボードとサーフィンを融合させたスポーツだ。その起源は1960年までさかのぼり、最初の頃は「ボートサーフィン」と呼ばれていた。ウェイクサーファーは船によって作り出された曳き波を利用して、無限に波に乗ることができるのだ。ウェイクサーフィンでロープを掴んでいる時間は、ウェイクボードに比べるとはるかに短い。スタート時以外はほとんどトーイングロープを使わず、足も固定されていない。
更にウェイクサーフィンは、ウェイクボードで見られるいくつかの重要な動きと、サーフィン、スキムボード、スケートボード、さらにはスノーボードの先鋭的な側面を取り入れている。ウェイクサーフィン専用のボードは、通常のサーフボードよりもやや小さく、操作性に優れているのが特徴だ。目的によって自分に合ったサーフスタイル、またはスキムスタイルのボードを選ぶようにしよう。
一般的に15~18km/hの速度で船を走らせるので、ウェイクボードに比べるとスピードが遅く、怪我のリスクも少ない。スタート時はゆっくりと始動し、バランスが取れた状態で加速する。ウェイクサーフィン専用の船の多くに、スピードを一定に保つ機能がついているので、ライダーのスタイルと経験レベルに合わせて、安定した波を作ることが可能だ。トーイングロープには握りやすいハンドルがついていて、スムーズに立てるようになっている。
ウェイクサーフィン入門編
(1)安全のためにライフジャケットを着用する。
(2)ボードとロープを持って水に入る。
(3)ボードを船のデッキ(船尾)に対して垂直に浮かばせる。
(4)トーイングロープを持ち、ボードの手前側(かかと側)に軽く両足を乗せる。
(5)リラックスする。
(6)準備ができたら船の運転手に合図をする。
(7)船が動き始めたら、かかとをボードに押し付けて立ち上がる。
(8)立ち上がったら、ロープを持ったまま波の外側に移動する。
(9)ロープを引きながら波が立ち始めるあたりに移動する。
(10)パワーゾーンを見つけると、ロープに「たるみ」ができるのでそこでロープを離す。
※ロープに「たるみ」が無い状態で手を離してしまうと、すぐ波においていかれてしまうので、最初はロープを持ったまま「たるみ」を維持できるようにしよう。
一見難しそうだが一度コツを掴めば、簡単に立って波に乗れるようになる。文章ではその楽しさが伝わりにくいので、実際に体験してみてほしい。