ことしの夏休み、いったいどうしたらいいの?
「どこへ行こうか」と思うと意外と浮かばなかったりするが、行きたい旅先をあれこれ思いめぐらせるだけでも楽しい気分になる。しかし、待ちに待った夏休みも新型コロナウイルスの影響で海外旅行が難しい状況なのに加え、国内旅行も減少していることだろう。ゴールデンウィーク同様、今年の夏休みの予定は直前まで決めにくい状態になるかもしれない。しかし遠くに出かけるのは控えたいが、他者との接触を避けながらでも、旅行したいと思うのが本心である。そこで、今年の夏の目的地は日帰りできる距離で、絶景を求めてみてはいかがだろうか。自宅から車で1時間程の距離であれば、安全に過ごしながら地域の魅力を深く知るきっかけになり、地域経済にも貢献できる。
近距離の旅を“マイクロツーリズム”(遠方や海外への旅行に対し、3密を避けながら自宅から1時間程で行ける範囲の旅行)というが、この夏はこれが旅行の中心になると思う。コロナ時代の初めての夏休みで、戸惑いを感じている人も多いかもしれないが、旅は本来「心を満足させる特別な非日常のひととき」である。もし、「今いったら楽しめないな」と思うようであれば無理をせず、行くのであれば「体調管理」と「3密回避」の旅行スタイルを徹底してほしい。思い思いに非日常のひと時を過ごしながら、「小さな旅行」を楽しんでいただく機会になれば良い。
支笏湖(しこつこ)/北海道千歳市
Photo:Instagram/lake_shikotsu_4525
札幌市内から車で約60分で行くことができる支笏湖は、手軽に大自然を楽しめる絶景観光スポット!支笏湖は、およそ4万年前に支笏火山の噴火でできた陥没地に水が溜まって形成されたカルデラ湖であり、周囲は約40km、最大深度約360m、平均水深約265m。日本最北の不凍湖として知られている。支笏湖の魅力は、何と言ってもクリスタルブルーに輝く水の美しさと、周囲を1,000m級の山々に囲まれた大パノラマの景観にあり。透明度の高さで有名な摩周湖やバイカル湖に匹敵するとも言われる支笏湖の美しさは、環境省発表の水質調査で10年以上連続日本一に輝いている。
名もなき池(通称:モネの池)/岐阜県関市
Photo:Instagram/photomonster_1001
数年前までは、おそらく観光ガイドにも観光協会のWebサイトにも紹介されていなかった池が大人気を呼んでいる。関市板取の根道神社境内にあるこの池は、「モネが描いた『睡蓮』の世界そのものだ」などとSNSを中心に話題になっている、「名もなき池(愛称:モネの池)」。根道神社境内にある池。ニシキゴイが泳いでいる姿や水草までもはっきりと見られるほど、池の水の透明度が高い。光の加減で、水が透明に見えたり、エメラルドグリーンに染まったりと幻想的な景色が堪能できる。睡蓮の花々が咲く季節になると、池の彩りが増し、一年で一番華やかな景色を見ることができる。
御射鹿池(みしゃかいけ)/長野県茅野市
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標高1500mの山の中にある「御射鹿池(みしゃかいけ)」(長野県茅野市)は、カラマツ林に囲まれた絶景スポットで、夏には深い緑が癒しを与えてくれる。また、秋は紅葉、冬は真っ白な雪と氷など、四季折々の景色を楽しめるのも特徴。そして、同スポット最大の魅力は鏡のような水面の美しさだ。これが全国で好評となり、日本を代表する画家、東山魁夷氏の作品「緑響く」のモチーフになったことでも知られている。最近はCMロケ地にもなり、絶景スポットとして一躍注目されている。緑が濃くなる新緑の時期はより幻想的な風景に。湖の大鏡面を見るには、風のない日を狙うのがおすすめ。
寸又峡 夢の吊橋/静岡県川根本町
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目を奪われるほど美しいミルキーブルーの湖に架かる「夢の吊り橋」静岡県川根本町にある自然豊かな寸又峡を象徴する絶景スポット。橋が架けられている場所は、大間ダムの人工湖の上。大間ダム湖の水は透明度が非常に高いため、その水に溶け込んだ微粒子に青い光だけが反射し、これほど美しい色に見えている。旅行口コミサイトでは「死ぬまでに渡りたい世界の徒歩吊橋10」に選ばれるほど。また、足がすくむような吊橋の真ん中で、恋を願えば叶うといわれており、パワースポットとしても大変人気だ。
十二湖・青池(あおいけ)
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世界自然遺産である白神山地西部に点在する、大小33の湖沼群である十二湖の中でも最も奥地にあり、最も有名で人気のある「青池」。青インクを流し込んだような濃く青い水を湛えた池で、池の底にある倒れた木がはっきり見えるほどの透明度。天気や時間帯や見る角度によって青の濃淡が変化する神秘的な姿を見ることができる。驚くことにこのブルーは完全に自然が作り出したもので、はっきりとした原理はいまだに解明されていないのだそう。一度は見てみたいと思わせる美しさである。