世界でも希少性の高い透明度と、多彩な青が織りなす高知県の「仁淀川(によどがわ)」。
高知県と愛媛県を流れる一級河川であり、日本全国の水質ランキングで1位を獲得した、一度見たら忘れられない透き通った青色は「仁淀ブルー」として知られている。源流は石鎚山系で流域面積1,560km2、流路延長124km。吉野川・四万十川に次ぐ四国第三の河川。ただし「仁淀ブルー』が見える時期は8月半ば~1月半ばまでであり、それ以外の時期は藻類などの繁茂により、緑がかった色に見えるとのこと。
今回は、日本一美しいと言われる仁淀川の上流「面河渓」から、仁淀ブルーのハイライト「水晶淵」「中津渓谷」、下流の写真スポット「名越屋の沈下橋」まで、仁淀ブルーを堪能できるおすすめスポットをご紹介しよう。下流域では、カヌー、釣り、バーベキュー、今話題のアクティビティSUPも体験でき、季節によっては蛍観賞も楽しめます。仁淀川の自然の恵みを、身体全身に浴びてみてはいかがでしょうか。
仁淀川の始まり「五色河原」(面河渓)
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愛媛県の上浮穴郡(かみうけなぐん)久万高原町(くまこうげんちょう)にある美しい渓谷「面河渓」は、青く透明な川の水が話題になり注目を集める仁淀川の上流にあたる。仁淀ブルーと呼ばれる神秘の水はこの面河渓がルーツになっている。五色河原、関門、相思渓、亀腹、蓬莱峡、紅葉河原、御来光の滝など見所があり、紅葉の名所としても人気がある。光の当たる角度や水の深さ川底の岩の色によって様々に色を変えて、見る人の目を楽しませてくれる。
仁淀ブルー神秘の滝壺「にこ淵」
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美しい娘と大蛇伝説の舞台となった神秘的な青い滝壺。仁淀川の上流にあたるにこ淵は、「仁淀ブルー」の名付け親であるネイチャーカメラマンの高橋宣之氏が、「この青こそが仁淀ブルー」と言わしめた場所でもある。木々の間から光が差す僅かなひととき、水面は宝石の輝きのごとく美しい。木々に囲まれた谷底の滝壺はうっすらと光が差し込み、時間帯によって水の色がグリーンにもブルーにも変化する。
仁淀川の代表的スポット「飛龍の滝」(安居渓谷)
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仁淀川支流の安居川。その上流部にある安居渓谷は、原始林に囲まれた山岳と美しい渓流に彩られた静かな景勝地。夏の終わりから冬にかけて川の色は究極のブルーになる。安居渓谷を代表する場所のひとつでシンボル的な存在なのが「飛龍の滝」。落差30mの2段の滝で、上段は直下の滝で、横に流れ広がりながら下段の滝となって大きな滝壺へ流れ落ちている。龍が体をくねらせて飛び立つような姿から「飛龍の滝」と呼ばれている。
最大の仁淀ブルースポット「水晶淵」(安居渓谷)
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仁淀ブルーと呼ばれる青い水を最も堪能できるのが、安居渓谷にある「水晶淵」と呼ばれる場所。水の色は季節や時間帯で青や緑に色が変わったり、深くなるにつれて青が濃くなる淵の景観は圧巻。水晶淵の清らかな川のせせらぎと深く美しいブルーでストレスが解消され、心が落ち着く事だろう。
壮大な水の森「雨竜の滝」(中津渓谷)
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仁淀川支流である中津川流域の中津渓谷は、四国の水辺八十八カ所にも選ばれた美しい渓谷です。中津明神山に降る雨と渓谷を流れる水によって、気の遠くなるような長い時間をかけて作られた自然の造形で、「紅葉滝」「雨竜の滝」「竜宮淵」「石柱」など「仁淀ブルー」を心ゆくまで楽しめるスポット。渓谷全体に約2.3kmの遊歩道が整備され、渓谷を間近に見ながら散策が楽しめる。また紅葉シーズンは、青碧色の川と深紅の紅葉が素晴らしいコントラストを描く。
<参考・参照サイト>
photo AC