実は人間の体には運動の効果を高めてかつ長続きさせる仕掛けがあり、それをうまく使えば「ダイエット」そして「ストレスの解消」ができることをご存知だろうか。
その仕掛けとは、アドレナリン分泌の仕組みだ。興奮や緊張をすると副腎がアドレナリンを血流に一気に流し込み始める。具体的にいうと血管の通り道が広がり、脳内の酸素が増えて注意力が向上し、筋肉内の血流が増えて力が増強される。すると身体的パフォーマンスが一時的に爆上がりし、痛みや疲れを感じにくくなる。
さらに、大事なのはアドレナリンの依存性を利用することだ。アドレナリンは、「闘争と逃走のホルモン」と呼ばれているが、アドレナリンをある種の運動で分泌させ、運動し終わるとその後気持ち良くなる物質が分泌される。脳が興奮状態は終わったと感じると、体の報酬システムが陶酔感や平和を感じる物質を出す。だから適切な運動をするとその日のストレスを解消できるだけじゃなく、恍惚感にもひたることができる。
ではその適切な運動とは?
スカイダイビングなどはアドレナリンがドバっーと出ると思うが、時間が短く筋肉をそれほど使わないので脂肪燃焼はしきれず、体型改善にはならない。心拍数が数分間バックバックになったところで、それほどカロリーは消費できないだろう。つまりはアドレナリンが出るくらいのワクワク感があって、さらに強度の強い筋肉運動もできるようなスポーツがいいということ。スノーボードやサーフィン、ウェイクサーフィンなどの一部のエクストリームスポーツがオススメだ。
特にウェイクサーフィンはいい例で、軽いウォームアップからはじまり省エネモードからロープが引っ張られて立ち上がった時には、一気に闘争・逃走モードになる。ウェイクサーフィンはいわゆるきつい運動と、ゆるい運動を交互にするインターバルトレーニングだ。それよりも永遠に波に乗り続けられる楽しさで、「運動してる」という意識すらしなくなるだろう。退屈なのは敵だ。
アドレナリンはうまくコントロールできれば、まさに疲れていても運動せずにはいられない体になれるということだ。「闘争と逃走のホルモン」の名の通り、生命に強く結びついた大切なホルモン。闘うか逃げるか、そのために効率よく体内の資源を使うのが筋だと考える。
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